王室礼拝堂を出て、徒歩5分もかからないところにあるカテドラルへ。
途中の道をふらふらするのも楽しく、直線距離なら近いはずなのに、あちらこちら覗きながら歩いてしまいました。
グラナダのカテドラル(大聖堂)は、イスラム寺院の跡地に建てられたもの。外観も荘厳だったのですが、中はもっと凄かったです。
一つ一つの柱が立派だし、ステンドガラスも美しい。白と金で彩られた内装は、窓から差し込むアンダルシアの強い日光を和らげながらも反射させて、静かな明るさを保っています。
説教台に向くベンチの両側にパイプオルガンがあったんだけど(片方は多分修理中)、これがまた豪華絢爛。
聖人を祀る祭壇もそれぞれ贅が凝らされているし、
ステンドグラスも繊細で美しい。
国内外問わず、宗教に関わるところにはその地の人の美的感覚や精神世界が凝縮されていると思ってるのですが、改めてその一端を見せつけられた気がしました。
この旅の結構最初の方に訪れてたジローナのカテドラル(写真参照)とも、土地や建てられた時代が違うと趣も違うのがまた面白い(あちらは確か11世紀から13世紀に建築様式を変えながら建てられてます)。
ちなみにカテドラルでお手洗いをお借りしたところ、小さなお庭がなんかいい感じの雰囲気で素敵でした。
カテドラルも満喫して、時計を見ると15時半。
そろそろ空港行きのバスの心配をしなければいけないなと思いながら、バス停に向かって移動を開始して……
軽く道に迷いました(方向音痴あるある)。
慌ててGoogleMapを起動させて、バス停に向かいます。
バスに乗る前に喉が渇いたので、同じ通りにあったスタバでアイスラテを買っていきます。
水筒代わりにIKEAのタンブラーを持っていっていたので、「スタバのじゃなくて申し訳ないんだけど……これに入れて欲しい」と出したところ、ボトルを見た店員のお兄さんがすっごくいい笑顔で「あっ、IKEAやん!俺もIKEA好きやで! お洒落だよな!(意訳)」と言ってたのが微笑ましかったです。初対面の人と共通の話題があるのは、お互い笑顔になりやすくてありがたい。
たっぷり氷を入れてくれて、キンキンに冷えたラテを飲みながらバス停に戻ると、バスは5分ほど遅れて到着しました。
市内へ向かう時と同じく、3ユーロ支払って空港へ向かいます。
行きは焦っていたこともあってやけに時間がかかったように思っていたのですが、帰りはあっさりと1時間もかからない内に空港に到着。
預入荷物もないので、チェックインカウンターで搭乗券を発行してもらって、あっという間に手続き完了です。
空港内をきょろきょろしてたら、DAMA de BAZA(The lady of BAZA)という像のレプリカが置かれてました。パネルを翻訳して読んでみると、グラナダの近くの丘で発見された2,500年前のものと推定される女神像だそうです。ナチュラルに説明されてるけど、紀元前のものだと考えると、デザインや彩色レベルが高いね????
他にもライオンさんの顔の形をした郵便ポスト? を見かけたり、
搭乗ゲートへ移動した後は自動販売機で水を買ったりしている内に、搭乗のお時間。
帰りの飛行機は窓際だったのですが、ちょっと色々あって隣席のご夫婦と席を替わることになりました。お互いジャパニーズイングリッシュとスペイン語に身振り手振りを交えたのみの会話の割には、意思疎通ができてよかったです……
帰りの移動時間は1時間程度。せっかくなので、アルハンブラ宮殿で買ってきたこちらの本を読んでいきます。
『The ALHAMBRA(アルハンブラ物語)』は、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングの著作。実際にスペインを旅した際にアルハンブラ宮殿に滞在(!)し、その時の体験や、当時アルハンブラに住んでいた人々から聞いた伝承などを綴った本です。この本をきっかけに、15世紀以降は忘れ去られた宮殿となったアルハンブラは、その美しさを世界に知らしめることになったのだそう。
ちなみにアルハンブラ宮殿には、実際にアーヴィングが滞在した部屋も残されているようですし、
ザクロの門からアルハンブラへ上がる途中に、銅像もありました。
数時間前まで見た美しい物を脳裏で反芻しながら、過去にアルハンブラに魅了されてこの本を書いたアーヴィングの説明で読み解くアルハンブラは、より深みを持ったように思えました。
楽しい読書時間はあっという間に過ぎ、20時前にバルセロナに戻ってきました。
いつの間にかスペイン滞在中には当たり前になってしまった着陸時の拍手や歓声を楽しみ、CAさんの指示に従って飛行機から降りた後は、ダッシュでG駐車場横のホテルバスターミナルへ向かいます。
細かい案内は無かったので一瞬どのバスに乗ればいいのか分からなくなって焦りましたが、HPに掲載されたホテルロゴとバスに描かれたロゴを確認して、何とかバスを見つけ出して、ホテルに到着。
翌日には日本へ帰るので、今日は空港近くのホテルに泊まります。
しっかりしたホテルのため、預けていた荷物も名前を言ったらすぐに出してもらえました。フロントの人が凄く聞き取りやすい英語を話してくれたのも、大変ありがたかったです。
お部屋もなんだかいい感じ。
時間は夜9時。
そろそろお腹が空いてきたので、お夕飯をなんとかせねばなりません。