旅に出たいが口癖

路地裏とご飯に食いつきがちな旅好き人間が旅行後の備忘録に書くブログ。不定期更新です。

8/16-② 癒しと坂とパラドール(グラナダ)

 小一時間ほどバスに揺られて、グラナダ市内へ到着。
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 カテドラル(大聖堂)周辺のバス停で降りたら、Google Mapのお導きを信じて急いで目的地へ向かいます。

granada.hammamalandalus.com

 アルハンブラ宮殿へ向かう前に、ハマムの予約を取っておいたのです。
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 一般的に、ハマムとは中東などにある公衆浴場のことを指します。ものすごくざっくりというと、プールみたいな大きいお風呂があったり、スチームバスみたいなのがあったりして体を温めてから垢すりとマッサージを受けることができる施設です。トルコでは観光客向けにやってるお店も多いらしいので、いつか行ってみたい。
 コロナ禍前に行ったマレーシアで初ハマムを体験してからというもの、好きになってしまいました。シャワーが多い海外のお風呂事情の途中で、ゆっかり体を温めることができるのは凄くありがたい。
 少し遅刻してしまいましたが、問題なく受付してくれました。今回は30分のマッサージがついたコースを予約していたので、それの印らしい布のブレスレットと、タオル代わりの布と、袋みたいな布のスリッパを渡され、更衣室へと案内されました。
 ちなみに、海外での公衆浴場は基本的に水着必須。特に今回はマッサージや垢すり込みのコースだったのでセパレートタイプの水着を持っていって正解でした……まぁ、それでも施術中は布面積が広いとトップスは脱がされたんですが(遠い目)。
 お風呂はぬるめの寝湯と座り湯、冷たいプールの3種類。お風呂に入る前に温かくて甘いミントティーのサービスがありました。
 日本人にはぬるすぎるお湯の温度でしたが、ゆらゆらとプールみたいなお風呂を満喫して、マッサージ前に温かいホットストーンに寝っ転がって、受ける側の準備は完了。
 ナイロングローブと石鹸で垢こすりを終えた後は、ザクロのオイルを使ってマッサージを受けました。気持ちよかったのだけど、やっぱり30分だと足りないな……と、そこだけ物足りなさが残ってます。
 予約したのが結構ギリギリだったので、もうちょっと早めにスケジュール調整すればよかった。
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 ぴかぴかにしてもらった後は、お風呂から上がり、中庭のリラクシングスペースでミントティーを頂きました。外は40度近くでめちゃくちゃ暑かったのですが、お風呂上がりなのと、日陰なのがあって、お砂糖入りの温かいミントティーが美味しかったです。

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 お店を出た後は、ようやくアルハンブラ宮殿へ向かいます。
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 足元の石積みの道が意外と滑りやすくて慌てつつ、住宅地っぽい路地裏をうろうろ。
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 どうも公園のようなのですが、まさか北半球の大体反対側での〇太くん見かけるとは思わんかった。
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 細道か両サイドがレストランやお土産屋さんになってる通りに出て、緩い坂道を上ると……
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 アルハンブラ宮殿の門の一つ、『ザクロの門(Puerta de las Granadas)』!
 Granadaは『ザクロ』のこと。13世紀から15世紀頃までこの辺りを収めていたナスル朝グラナダ王国にまで由来は遡るようです。
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 立派な門の先が本番です。
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 急に緑が増えた坂道をひたすら上り……
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(ベンチの脚でどのくらいの傾斜かは察していただきたい)
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 ようやく何か見えてきたと思ったら、手洗い場のような噴水のような彫刻が。
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 もう少し上がると、左手側に『裁きの門(Puerta de la Justicia)』。この辺りは城塞都市らしい武骨な石組みが見て取れます。
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 向かいからやってくる観光客向けのカートを横に見つつ、まだまだ進む。
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 途中でバス停を見つけました。目的地まであともうちょっと。
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 上の方になんか見えてきた。
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 お?
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 やったー!!!!!!!!
 アルハンブラ到着です。30分ぐらい頑張って歩きました。
 石壁の向こう側へ向かうと……
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 なんか、思ってたんと違う建築様式の建物がある(カルロス5世宮(Palacio de Carlos V))。
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 あと、教会っぽい建物もある。
 あれ??? アルハンブラって、元々はナスル朝グラナダイスラム建築最高峰のもんじゃなかったっけ???? と困惑したのですが、まずは先にホテルへ向かいましょう。
 今回は、なんと、アルハンブラ宮殿の中のホテルを予約しております。
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 こちらです。『パラドール・デ・グラナダ(Parador de Granada)』

paradores.es

 パラドールとは、かつての歴代王国の住まいとなった城や宮殿、由緒ある修道院や領主の館など、歴史的に価値の高い建築物を改装した半官半民のホテルのこと。要は、歴史的建築物の中で滞在できるホテルです。歴史好きにはたまらないものがあると思います。世界遺産の中で眠れるとか、幸せじゃないですか。
 ちなみに、今回の料金はまさかの1泊2食付き約7万円/部屋です。人気があるホテルなだけに、お値段も相当です。
 わたし、頑張りました。むしろ、この旅ではここに一番お金を突っ込みました。
 だって、憧れだったんですもん。
 死ぬまでに一度は訪れたいと思ってた場所と、泊まりたいと思ってたホテルですもん。貯金叩けばなんとかなるなら、何でも使いますわ。
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 燦然と輝く『Parador Museo Granada(パラドールグラナダミュージアム)』のパネル。
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 星は4つでした。
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 そして、入り口につながる前庭がこれ。
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 これだけで、もう幸せの絶頂です。庭には小さな噴水がいくつかあって、さわやかな水音を響かせていました。最高です。
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 ここからホテルの中へ入ります。
 何とかチェックインも無事に終え、お夕飯と翌日の朝食の時間を確認して、お部屋へ。
 ちなみに3階のお部屋でした。
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 ってか、部屋へ行くまでの風景が、眼福すぎる。
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 元々はイスラム時代の貴族の館だったところを15世紀に修道院とし、現在はホテルになっている……という、波乱万丈な生涯をたどってきている建物です。
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 内装はキリスト教圏のセンスをいたるところに感じますが、建物の構造はイスラム式……といったところでしょうか。水の使い方や中庭などから、その気配は濃厚に感じられます。
 お部屋のドアをオープン。
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 大変広々としたお部屋です。
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 お高いホテルにありそうなアメニティは、大体ある。
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 バスルームはシャワーのみ。
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 バスルームと反対側にはトイレ。
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 そして、見てください! この、窓の外の風景!!!!!!
 角度的にアレです。
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 これから行く水の離宮『ヘネラリフェ(Generalife)』が綺麗に見えます!!!! まるで絵画のよう!!!!!
 ひとしきり感動しまくってはおりますが、意外と時間はありません。
 今日はこのままアルハンブラ宮殿の中をさまよいます。