旅に出たいが口癖

路地裏とご飯に食いつきがちな旅好き人間が旅行後の備忘録に書くブログ。不定期更新です。

8/17-① てくてくグラナダ歩き(15世紀に思いを馳せて)

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 朝9時、ゆっくり起床。
 朝ご飯は早めのブランチにしてしまおうと10時15分開始で予約していたので、ゆっくり身支度してレストランへ。
 昨日見かけなかった若いお兄さんとホテルに勤めて40年みたいな風格を持つおじさまに出迎えてもらい、席につきました。卵などのホットディッシュはオーダー制、その他の冷菜はビュッフェ形式になってました。飲み物は聞かれたのだけど、ホットディッシュは聞かれなかった(し、こちらも昨夜のご飯でまだちょっともたれてたので不要だった)ので、コーヒーとオレンジジュースをオーダーして、冷菜コーナーへ。
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 フルーツとチーズ、ハムにガスパチョにパンのシンプルな朝食に仕立てました。
 朝の陽ざしと風を浴びながら、美味しくいただきます。
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 パンに付けるジャムは瓶で選べたので、メロコトン(桃)を選びました。こっくり甘い美味しいジャムだったので、パンとチーズと組み合わせていただきました。
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 ご飯の後は庭を少し散歩して、11時半にチェックアウト。
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 本当に夢のような時間でした。幸せだった。
 この日、18時半の飛行機でバルセロナへ帰るので、16時頃までの残り4時間はがっつりグラナダ観光をしてゆく所存です。
 ホテルのすぐ近くにあるグラナダの寄せ木細工(marqueteriaと言うらしい)や、お土産屋さんで少しお買い物をして、昨日見ていないアルハンブラ宮殿の無料エリアを見て回ります。
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 レコンキスタ後に改装されたのだろうサンタ・マリア教会を見学し(建物内は撮影禁止のため、外観のみ)、
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 16世紀にカルロス1世によって建てられたカルロス5世宮(Palacio de CarlosⅤ)へ。
 名前がややこしいのですが、カルロス1世は神聖ローマ帝国皇帝カール5世です。カールのスペイン読みはカルロスなので、もうごっちゃになっても仕方ない感じです。
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 こちらはアルハンブラ宮殿に引けを取らぬ荘厳さを求めて建てられたルネッサンス様式の宮殿です。
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 残念ながらカルロス1世の在位中には完成しなかったそうなのですが、宮殿内の中心に広がる円形の中庭から見える青空がとっても壮大。
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 ちなみに2階はグラナダ芸術美術館となっております(有料のため、入りませんでした)。
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 建物の建築デザインが、イスラム建築と全然違うんよ……と、見比べられるからこその楽しさを味わいながらうろうろしていると……
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 1階にアルハンブラ宮殿の博物館もありました。
 こっちはお金を払ってでも見たい……! と、お財布を引っ張り出しながら入ると、気さくなスタッフさんに「安心して! 無料よ!」と微笑まれ、ありがたく中を拝見させていただきます。
 とはいえ、写真を撮っていいのかはよくわからなかったので止めておきましたが、大変面白かったです。昨日宮殿内で見た彫刻や水盤、ライオンの噴水などをじっくり見ることができました。改めてあれが手仕事だっていうのが、当時携わった建築家や大工さん達の超絶技巧の凄さをビシバシ感じてしまって、鳥肌が立ちます。
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 その後、博物館のすぐ近くにあるミュージアムショップでたっぷりお買い物をし、
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 裁きの門ももう一度しっかり見て、
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 グラナダ市街へ戻ってきました……って、なんか、噴水がある広場が見える。
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 ……ん?
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 カスティーリャ王国(のちのスペイン王国)国王イザベル女王と、コロンブスだ……!!
 そうです。みんな大好き大航海時代の、あのコロンブスさんです。

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 彼はアフリカの喜望峰を回って東回りでアジアを目指すルートが確立しつつあったこの時代に、西回りでアジアを目指そうとした貿易商なのですが、丁度タイミングよくレコンキスタを終えて海外に目を向ける余裕ができたイザベル女王に出資をしてもらって、大海原へと旅立っていったのです。なお、結果はアメリカ大陸の「発見」となり、その後の南アメリカ大陸の凄惨すぎるあれやこれやはまた別のお話……となっていく訳ですが、イザベル女王との契約が行われたのは、このグラナダ(の郊外にあるサンタ・フェという町)なのです。
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 アルハンブラ宮殿が凄すぎて完全に忘れてたけど、そういう意味ではグラナダって色んな歴史のポイントがあった街なんだな……とぼんやりしながら、ふと道路にある温度計を見ると、34度。
 湿度が低く、日差しが強いので、数値よりもめっちゃ暑く感じます。日に焼けた肌が暑いんじゃなくて、痛い。
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 お腹は空いていないのですが、喉は乾いてきたので、すぐ近くにあったジェラテリアに入りました。
 「Hola(こんにちは)!」と言いながらお店に入ると、店員のおばあちゃんがにこにこしながら出迎えてくれました。

おばあちゃん「どれにする?」
私「フレーバー2つ頼みたいんだけど」
おばあちゃん「だったら、3.5ユーロのカップにするといいわ。フレーバーは?」
私「リモン(レモン)と、ピーニャ(パイナップル)!」

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 無事、買えました。
 シャーベット系のフレーバーだったので、すっきり食べれて美味しかったです。
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 体もいい感じで冷やせたし、その後ふらりと寄った雑貨屋で欲しかった物も買えたので、散策しつつ観光に戻ります。
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 まず向かったのは、王室礼拝室(Capilla Real)。
 こちらには先述したイザベル女王と夫のアラゴン王フェルナンド2世が眠る棺が納められています。当然のごとく、写真不可。
 しかし、外観のシンプルさとは打って変わって、館内は大変荘厳かつ豪華絢爛でございました。めちゃくちゃ強い時代のスペインの本気を見た気がした。
 ちなみに、イザベル女王たちが眠る棺の傍らには子供たちの棺も眠っていたのですが、その中に狂女王として絵画などの題材になったフアナ女王(イザベルの次の代のカスティーリャ王国国王)の棺もありました。ドラマチックすぎる逸話を知ってた当方といたしましては、まさかご本人のお墓を拝することとなるとは……と、めちゃくちゃびっくりしたことをメモしておきます。

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 (改めてwiki読んでみると本当に人生が波乱万丈すぎて、なんというか、『激しい』以外の感想が出てこないのだけど、私、この御方の逸話好きです。)
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 その後、なぜそこに置いたんだ……と突っ込みたくなる甲冑や、
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 雰囲気抜群なお土産屋さんを横目に見て、
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 カテドラルへ向かいます。