朝7時、健やかに起床。
窓の外を見ると、バルセロナは爽やかに晴れ渡ってました。
ホテルのレストランで朝ご飯をいただき、
(街中でトイレを探すのが至難の業なので、全体的にささやかなボリューム)
地下鉄に乗ってバルセロナ・サンツ駅へ。
今日はこれからRenfe(スペインの新幹線)に乗って、遠足へ出かけます。
目的地はジローナとフィゲラス。
ジローナは古くはローマ時代に元となる原住地が作られ、その後中世には叙事詩『ローランの歌』にも登場する古都。
フィゲラスはジローナよりも更に北にある街。シュルレアリスムの画家、サルバドール・ダリの出身地です。
Renfeは1~6番線から出るのですが、ホームに行くためにはまずチケットチェックと手荷物検査がありました(保安検査のようなもので、空港のように液体物などの厳しいチェックはありません)。
その後、プラットホームへ行けるのは発車の数分前のため、該当するホーム前の列に並んで、最後にもう一度チケットチェックをして完了でした。トイレは手荷物検査後、各ホームへ行くための通路にありますので、ここで済ませておきます。
乗車できたと思ったら、あっという間に乗車。
そこそこ遅延もあるのだそうなヨーロッパの鉄道ですが、今回は全路線大幅な遅延もなく、無事に行きたいところを巡れました。
バルセロナのビル群を抜けると、のどかな風景が広がり……
30分ほどでジローナに到着。
地下から地上に上がると……
何とも箱感が強い駅でした。奥に見えるのは、多分在来線の駅とホーム。
ここからは20分強歩いて、カテドラル(大聖堂)を目指します。
オニャル川に架かる橋を渡る途中、見えてきたのは可愛らしくも歴史の空気を感じるジローナの旧市街。
少し歩くと、鉄橋もありました。HBOのドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地になった場所なのか、観光客が沢山いらしたので、一度渡ってみる。
その後もてくてく歩き続け……
着きました。ジローナ大聖堂です。
11世紀から18世紀にかけて作られた、ゴシック建築の大聖堂。
世界で最も幅が広いゴシック建築らしく、階段を上る前から圧倒されます。
この日は近くの博物館が休館だったためセットチケットを売っておらず、大聖堂のチケットのみ購入。イヤホンガイド(英語)を貸してもらえたので、そちらを聞きながら入りました。
聖堂内も、圧巻の一言でした。
ほの暗い聖堂内に一条の光をもたらすステンドグラス。
前方の主祭壇できらめく銀やガラスの天蓋。
壁をぐるりと取り囲む様々な聖人の祭壇。生演奏のパイプオルガン。揺らめく電子蝋燭。
そして、各祭壇の足元に見える、きっと名がある方のお墓(個人的な感覚だと凄く踏みづらい……)。
国内外問わず、どの宗教施設に関してもお邪魔する度に思うのですが、その土地の歴史や文化や人の思いが『美』としてぎゅっと凝縮されていて、震えが走ります。
雰囲気を味わいたい方は、是非公式HPを見ていただきたい。360度ビューで見られるページがあります。
他にも、写真不可ですが宝物館には『創造のタペストリー』という11世紀頃に造られたヨーロッパ最古レベルの刺繍布があります。これも公式HPで見られますので、気になる方は是非じっくりご覧になってください。
気がついたら呆けた顔をして1時間以上じっくり見てしまいました。
呆けた顔のまま、中庭に移動します。ここも素敵な風景。
金魚がいた。
大聖堂の中は暗かったので、カタルーニャの太陽光に圧倒された心をほぐされて、その後はアラブ浴場跡へ。
こちらはムスリムがスペインを席巻していた頃に建てられた浴場跡。入場料は3ユーロだったんだけど、なんとクレジット決済(タッチ決済可)のみでした。遺跡の中で現代技術に出会って、軽く脳がバグる。
アラブのお風呂は蒸し風呂。トルコのハマムと同じスタイルです。体を清めて蒸気や温めた石のベットで体を温め、垢すりをする。水が少ない土地でも体を清潔に保つ工夫が見て取れます。
石の建物が残る文化は、使われなくなって久しくてもその形が留まっているのがいいですね。屋根にある花形や星型の空気穴が残ってて、何だか可愛らしかったです。
本当はその後でユダヤ人街の方も回りたかったんだけど、ここで時間切れ。
少しだけ横路地を歩いて、旧市街でお昼をテイクアウトし、駅へと急ぎます。
お昼は何だかいい雰囲気のこちらで買いました。
コーヒーが自慢のお店のようだったんだけど、サンドウィッチと美味しそうだったのでチョコレートのパンを購入。言葉に自信が無かったので、念のためスペイン語で『テイクアウトしたいです』とGoogle翻訳した画面を店員さんに見せたところ、笑顔で対応してくれました。
駅前に戻ってきて、駅の売店でお茶も買い、太陽光強すぎるベンチでお昼ごはん。
……サンドウィッチのつもりで買ったけど、完全にパニーニですね。チョコレートのパンと合わせて、確か12ユーロぐらい。全体的にヨーロッパの外食は高いと伺っていたのですが、本当に高い。
お陰様で、サンドウィッチを沢山食べる旅行でございました。
お腹を満たして塩分と水分補給もできたところで、次の電車に乗ります。
次は今回のバルセロナ旅の大きな目的である、ダリ美術館があるフィゲラスへ向かいます。