午後2時。ホテルでアクシデント発生。
なんと、チェックインの時間を過ぎたけど、部屋の準備ができていないので待っててくれと言う。
準備ができるまで、レストランのカウンターにあるドリンクを飲んでいいので……と申し訳無さそうに伝えてくるフロントスタッフさんのお言葉に甘えてカフェラテを1杯貰い、暫し待つ。
……けど、1時間待っても、何も言われない。
もしかして忘れられてる? あと、考えたくないけど欧米だと結構あるというアジア人に対する雑な扱いされてることってある??? と、フライト明けで疲れてる頭がマイナスな事をどんどん考え出してしまった。
(念の為言っておくと、少なくとも滞在したホテルでは、どこでも全くそんな扱いを受けてはいません。完全に私の被害妄想です。この旅の間に「これ、もしかして?」と思う事態は無かったとは言いませんが、基本的にどこでも快適かつ楽しく観光させていただきました)
流石に心配になって、スマホのGoogle翻訳で『まだ部屋には入れませんか?』とスペイン語で確認してみたところ、分かりやすい英語で「今日まで泊まっていたお客さんがレイトチェックアウトをして、まだ部屋の掃除が終わっていないんです。ごめんなさい」と説明を受けた。
マジか……でも、こっちだって旅行中の時間はできるだけ無駄にしたくないしなぁ……と思ったので、『コインランドリーに行きたいから、預けていた荷物を一部取らせてもらえませんか?』と、またもGoogle翻訳で依頼文を打つ。ぶっちゃけ、あんまり頭が回っていない状態なので、もはや自分の意志を英語で口に出す気力が残ってない。
とりあえずこちらの要望はわかってもらえたので、荷物を取らせてもらい、ついでにトイレで昨夜からずっと着ていた服も着替えてコインランドリーに行くかとフロントに戻ったその時、フロントの人が笑顔で寄ってきました。
「お部屋の準備できたよ!!!! 本当にごめんなさいね!!!!!!」
「(遅いよ!!!!! でも、)ありがとう!!!!!!」
無事にお部屋に入れました。
今回予約したお部屋は奮発してバルコニー付です。
ちなみにホテルはこちら。
デザイナーズホテルらしく、インテリアもおしゃれさんです。
お風呂はとっても嬉しいバスタブ付き。
ベッドにはウェルカムチョコとメッセージカードが置いてありました。
しかし、お部屋でまったりしている時間はありません。約2時間後には予定が入っているのです。
ざっくり部屋のチェック(とりあえずの備品故障の有無とベッドバグチェック)を終わらせたら、洗濯物を引っ掴んで、出かけます。
情報サイトで見つけたコインランドリーの系列店が、2区画ほど先のエリアにあるのです。
違うお店だけど、あった。こじんまりとしてるけど、きれいな店舗です。
洗濯物を洗濯機に放り込み、
タッチパネルで決済(現金だけでなく、クレカが使えました)。
まずは洗濯に40分かかるので、その間に、行きしなに見つけた小さなスーパー(個人商店的な感じのお店だった。ホテル近辺では1区画ごとに1軒はありました)でお水を買い、一旦ホテルに置きに行く。
ペットボトルのお水を飲んで一息ついていたら、フロントスタッフがチェックインのお詫びを言いにわざわざお部屋まで来てくれました。お詫びにスパークリングワインを用意してくれていたのだけど、私は下戸なので……と断ったら、代わりにチョコを頂きました。
で、再度コインランドリーへ向かい、洗濯物を乾燥機に突っ込み、
流石に一息つきたくて、近所のスーパーで今度はネスティを買ってきました。
ランドリー近くの歩道にベンチがあったので、こちらにて一服。
余談ですが、欧米などキリスト教圏では日曜日は「安息日」で、あまりお店をやってません。しかも、バルセロナは夏の観光シーズンだと個人商店はお店を締めてしまうという日本のお盆シーズンと同じような現象が起きていたため、ホテル周辺はとっても静かでまったりできました。
あっさり甘めのアイスティーで体を冷やし、周辺をちょっと散歩して40分後。
乾燥が終わって、いかにも海外の洗剤のいい匂いがする洗濯物を抱えて、ホテルに戻りました。まったりする暇もなく、簡単にお片付けをしてダッシュで外へ。
18時から、こちらの予約をしていたのです。
先程も軽く書きましたが、日曜日は安息日。レストランもあまりやっていない……とガイドブックなどには書いてあったため、それならばお夕飯食べれるし、フラメンコも見れるこちらに行けばいいんだ! と思った次第です。
フラメンコが行われるタブラオは、目抜き通りのランブラス通りにあります。
無事、時間ギリギリに着いて、最初の1時間はお夕飯。
こっそり周囲を見渡すと、日本からいらしたっぽい方々もちらほらお見かけしました。
ご飯はスペイン各地のメニューを取り入れたビュッフェスタイル。なんと、アルコールを含むフリーフロー(飲み放題)です。
下戸なのでオレンジジュースをいただき、早速ご飯。
1皿目はパエリアやサラミ、後は野菜のサラダやグリル、アンダルシア風の冷製スープ(ガスパチョなのだろうか?)をいただきました。あと、1テーブルに1皿提供なのか、揚げたてのポテトフライや、イカフライもいただきました。
ポテトフライにはパプリカマヨ、イカフライはニンニクマヨ(余談ですが、スペイン語でニンニクは「アホ」と言います)が効いてて美味しかったです。
普段だったらもっともりもり食べるのですが、流石に長時間フライトの疲れが溜まっているのか簡単にお腹がいっぱいになってしまったので、2皿目はメインディッシュっぽく盛り付けて鰯と野菜のグリルを。
3皿目はフルーツの盛り合わせとスイカのガスパチョ(これがあっさりしてて美味しかった)、エスプレッソで締めといたしました。
ご飯の後は、お楽しみのフラメンコ。
レストランでのお食事と合わせて予約していた人は舞台正面の良席で見られます。何でか日本人のお客さんは最前列でなく、3,4列目にまとめられたのですが……まぁ、日本人お行儀良すぎて静かにショーを見てしまうので、反応薄いから仕方ないのかもしれない。
フラメンコの時間からタブラオに来たお客さんもどんどんと入って、あっという間に席は埋まり、ショーのスタートです。
ところでフラメンコってカスタネットのイメージがめちゃくちゃ強かったのですが、ショーでは全く使われませんでした。
正直なところ、それに気づいたのはショーが終わってから。
足踏みや杖の音、手拍子で、リズムを取り、情感たっぷりな歌やギターにあわせて、情熱的に踊り手(バイオラール/バイラオーラ)が舞うその姿だけで魅了されました。指先一つ一つまで綺麗に意識された動きや独特なステップに、言葉は全く分からないけど、めっちゃのめり込んで見てしまった。
最後にお写真の時間もあって、ショーは終了。
いやぁ、とても良いものを見ました。
タブラオを出ると、21時過ぎのバルセロナはやっと夕暮れ時。
日本とは違った時間間隔にちょっと脳をバグらせながら地下鉄に乗り、
ホテル最寄り駅で地上に出ると、何だか素敵な建物があるな……と思って、大通りに戻ってよく見たら、
ガウディの代表作であるカサ・ミラでした(世界遺産)。
更には、ホテル近辺でもなんか良さげな建物があるな……と思ったら、
現在はカタルーニャ政府代表団の本部となっているPalau Ramon Montanerでした(なんかずっと警察がいると思ったら、あれ警備してたのか……!)。
なんか良さげな建物だと思ったら、大体何かしら歴史がある建物だったりするので、物凄く街歩きが楽しかったです。
お酒飲めないのに、良いものを見すぎて酔っ払ったようなふわふわしたホテルに戻り、たっぷり寝ました。
ところで、バルセロナめっちゃ乾燥してて、寝る時はマスク無いと喉がパリッパリになったし、しっかり保湿やケアをしないと、冬みたいに唇の皮がめくれてきました。地中海性気候、日本と根本的に空気が違う……