旅に出たいが口癖

路地裏とご飯に食いつきがちな旅好き人間が旅行後の備忘録に書くブログ。不定期更新です。

5/21-③ 南の浜の探検(西表島)

 午後4時。
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 ホテル主催のネイチャーガイドツアーに参加してきました。ロビーを出発して、ホテルの目の前にある月ヶ浜へ。
 月ヶ浜は地元名では『トゥドゥマリ(留まり)の浜』と言います。ガイドさん曰く、周辺の海は黒潮が流れていて流れが早く、上原港があるうなり崎の辺りやトゥドゥマリの浜の近辺は波が高い……ことから、岬に住む女神様が船に女性が乗っていると嫉妬で怒るため、女性はこのトゥドゥマリの浜に留まらせたという由来があるのだとか。
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 海は丁度干潮。足元はふわふわなパウダーサンドで、ビーチサンダルと足の隙間に入り込んでも、少し叩けば取れてしまいます。
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 浜辺を歩くと、すぐ近くにある河口から流れてきた葉っぱや海藻の欠片、それに色々な植物の種たち。
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 すらりとしたこれは、マングローブ(ヤエヤマヒルギ)の種。下の方が重りのようになっていて、ぷかぷか浮きながら移動して、砂浜に着いたら重りがある方が下になるようになっているのだとか。
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 まるんとしたこれは、サキシマスオウの種。ウルトラマンの顔のモチーフになったとか。
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 他にも綺麗なグラデーションの貝殻の欠片とか。
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 数が激減してしまっている固有種『トゥドゥマリハマグリ』の貝殻とか。
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 目の前を忍者のようにシャッっと走るものがあると思ったら、スナガニだとか。
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 (拡大)
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 足元に巻貝が転がってると思ったら、ヤドカリだとか。
 足元を見てないと色んな所に色んな痕跡がありすぎて、大忙しです。
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 これはさっきの忍者ことスナガニさんのお食事の痕跡(砂についてるプランクトン? ごと漉しとる)。
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 そして、こちらは他のカニさんのお食事の痕跡。
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 更にこれはヤドカリさんの足跡。

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 ところでうろうろと海辺を散策していたのに、磯の匂いがしないし、肌もべたつかない。
 これはやはり黒潮の流れの影響で、緩やかな流れの海だと浜に打ち上げられやすいプランクトンの死骸が少ないため、それの匂いやべたつきの影響を受けていないのだそうです。
 実はあれってそういう理由だったのか……と、一つ賢くなりながら、ガイドさんの後をついて、今度は河口方面へ。
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 すぐ近くに地層もあるので、愛好家の皆様が喜びそうですね。
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 俗に汽水域と呼ばれる辺りですが、河口に沿ってマングローブが生えています……凄く南国の風景です。
 ちなみにマングローブはこういう亜熱帯の汽水域に生える植物の総称的な物で、この辺りで見られるのは大半がヤエヤマヒルギという植物です。マングローブって特徴的な葉っぱの生え方してますが、葉っぱが出ていないところは水が浸かるところなので、大体の満潮ラインが分かります。
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 一本だけ離れて生えてるのは、多分人が植えたと思われるヤエヤマヒルギ(推定樹齢40年)。
 そうか……君も昭和生まれか……と、謎のシンパシーを覚えながら、近くまでお邪魔します。
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 波に流されないように、いろんなところから根が生えてる。
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 近づくと、蟻さんがうろうろしていました。
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 隣に立ってみると、大きい。

 ツアーはここで解散。
 あとはホテルに戻るだけなのですが、ちょっとだけ寄り道して浜辺をぱちゃぱちゃしてみる事にしました。
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 水温は冷たくなくて、快適。
 波が激しいので海水浴はできない浜辺ですが、そもそも泳ぐのが苦手なので、このぐらいの水遊びができれば十分楽しいです。
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 この後はしゃきすぎてワンピースの裾がびちょびちょになりました。