13時半頃、金木駅周辺。
ラーメン屋さんから更に歩いて、やって参りました。
津軽三味線会館。ノーマークだったのですが、津軽三味線の事を知ろうかとちょっとだけ覗いていくことにしました。
しかし、津軽三味線ライブの終了時間に入館してしまいまして……意気消沈しながら、とりあえず中をさらっと見ていきます。金木出身の有名な唄い手さん(この言い方で合ってるんだろうか……)の経歴や音声、世界の楽器などを見ることができました。
津軽三味線会館を出た後は、お向かいにあるこちらへ。
本日のメインイベント、太宰治の生家『斜陽館』にお邪魔します。
太宰治に関しては、わざわざ弊ブログで記載しなくとも教科書などでご覧になった方も多いでしょうから割愛いたします。『人間失格』、『走れメロス』、『斜陽』などなど、名作を書かれた御方です。
代わりに国指定重要文化財になっているお家について、がっつり見ていくことにいたします。
斜陽館自体は太宰の父、地元の名士であった津島源右衛門によって建てられました。
当時の建築費用は4万円。現在の価値にすると7億ほどとのこと。青森県産のヒバをふんだんに使った大地主様の豪邸です。
見てください、この立派な土間!!!
ここに地元の小作人たちが作ったお米が集められ、奥にある蔵へと運ばれたのでしょう。もうこの時点で、豪商のお家の一端をがっつり見せられた気がいたしました。いやぁすげえや!
建物の外観は木造の和風建築二階建てですが、部屋数はたっぷりあります。
津島源右衛門氏は衆議院議員や貴族議員をしていた他にも、地元の銀行業などもされていたようなので、ご自宅が銀行も兼ねていたようでして(!)。窓口もありました。
他にも、
「あ、釘隠し可愛い」
「塀が赤レンガ!? しかも、面によって積み方が違う!?なにその手のこみよう!!」
「階段のこんなとこにも可愛いのが……」と、心中大忙しでした。建築の装飾って可愛くって好きです。
いやーやばいわー。流石7億の豪邸凄すぎるわー! と、完全に俗っぽさ丸出しで酔っぱらった顔になってしまいました。一応『斜陽』も読んでいるので、書き出しの優雅で物悲しさすらあるあの文章を思い出したはずなんですが、それよりも建物の圧に圧倒されてしまった……
ところでこの斜陽館。太宰氏の死後は地元の旅館会社に売却され、一時旅館として運営されていた時代もあったそうです。『斜陽館』という名は、その時に付けられたとのこと。
作品自体が実家の状況をモデルにしているとはいえ、改めて考えると凄い名前ではあります。ただ、全体的に赤色や暖色が目に入りやすいこの建物に、やけにしっくりくる印象を持ったのもまた事実。
斜陽館を辞した後は、向かいにある観光物産館(『産直メロス』という何とも疾走感ありそうなお名前でした……)をちょっと覗き、おかしを購入し……
駅まで戻って、電車の待ち時間におやつタイムを取りました。
青森の銘菓『いのち』です。ふんわりしたスポンジっぽい生地と、まろやかなクリーム、季節によって出てくる限定フレーバーが魅力のお菓子。名前も絶妙としか言いよう無いです。
いのちおいしいよいのち。
さて、電車が来たので乗り込みます。
次の目的地は、終着駅の津軽中里駅。
私鉄では本州最北端駅となります。折角津鉄に乗ったんだから、ちゃんと全線コンプした方が良いよね! という、謎のコレクター魂がうずいた結果です。
金木の隣駅である芦野公園は桜の名所。流石にお邪魔したGW明けは桜も散っていましたが、沿線からは藤の花を見ることができました。
水が張られて銀色になった田んぼを車窓から眺めている内に、津軽中里駅に到着。
……とはいえ、特に目的地があるわけでもなく、折り返しの電車に乗って五所川原へ戻るので、時間はそんなに潤沢にはありません。
ちょっと駅の中や周りをふらふらして……
ローカル感がたっぷりな洋菓子屋さんを発見。明日の朝ご飯用にマドレーヌなどの焼き菓子を買い、駅へ戻ります。
そのまま、来たルートを戻り、JRに乗り換え、あれやこれやで……
無事、まだ明るいうちに青森駅に到着。
とりあえず本日のお宿に荷物を置きに行きます。
今回のお宿は駅近くのアットホームな旅館。お風呂・トイレ共用な分、大変リーズナブルに泊まれました。海外から来たバックパッカーなお客様もいて、ちょっと英語使って会話したりもしました。
さて、お夕飯ですが……
目についた駅前の居酒屋さんが地元料理もやってそうだったので、こちらにお邪魔しました。
とりあえず、もずくとお刺身とノンアルコールビールをいただき……
まだ行けるな。と、バラ焼きを定食で発注。
青森(というか十和田だったはず)名物 バラ焼きはあちあちの玉ねぎがお米ととても良く合います。美味しかった……
しっかり満腹になり、コンビニにも寄ってちゃっかりおやつを買った後、本日はお宿に戻り終了。
明日は友人と合流し、三内丸山遺跡へ向かいます。