東成田駅。
芝山鉄道の起点駅にして、京成東成田線の最終駅です。成田空港第2ターミナル駅から歩いて行けます。
駅名で検索するといい感じに面白そうな記事が沢山出てくる駅なのですが、成田空港大好きなくせに成田空港から連絡通路は横目で見る程度で、全くお邪魔していなかったのです。
流石にこれはいけないと、ようやくお邪魔することができました。
芝山千代田駅から一駅。
お休み中の飛行機が並んでいる空港エリアから地下に潜ったあたりに駅はあります。
降りると、ばばん! と目に飛び込んできた『東成田』の新しい看板。
しかし、この駅、後ろを振り向くと……
お わ か り い た だ け た だ ろ う か 。
この駅、昔は『成田空港駅』だったのです。
時はさかのぼること42年前の1978年。京成電鉄の『成田空港駅』として作られた『東成田』駅ですが、当時は空港(第1ターミナル)まで距離があり、駅からは徒歩か有料バスを使っての移動が必要だったそう。
その後、成田空港の拡張や直接乗り入れができる駅の完成に伴い、『成田空港駅』は『東成田駅』に変わることとなったのでした。
現在では空港関係者や空港・電車を愛する紳士淑女が主な利用客となったのですが、過去に使っていたホームやエリアは入場不可エリアとして残っているものだから、「廃墟」とか「秘境駅」とか言われちゃう、なんともお茶目な駅なのです。
とりあえず、見れる場所は舐めるように見てみようと思います。
まずは、ホーム。
昨夜泊まった「若松本店」の広告ベンチがまだ残っていらっしゃる。
使用機器がスマホカメラなので申し訳ないのですが、奥には「スカイライナー」や「スペーシア」らしき広告が。いまだに残っているのが、なんというか、凄く、いいです。
端っこ。
現在使用されているホームと造りは同じようなので比較しながら見ていたのですが、ホームに置いてあるこのタイプの水道、物凄く懐かしいです(年齢がばれそうな発言)。
階段を上がって、改札階へ。
行き先看板は流石に現代の物になってます。
入場不可のホーム方面は塀というか壁があるので、上の方の網越しでしか中の様子は見られません。
駅員さんの窓口がこんなところにあったご様子。
凄くわかりづらいけど、過去にあっただろうコーヒーショップがちらりと見えます。
トイレも立ち寄ったのですが、和式トイレが閉鎖されてて、ここだけホラー感が凄いというか……なんというかめちゃくちゃ怖くて尿意が消えました。写真を撮るのも何となくためらってしまったので、代わりに一か所だけ撤去されてた手洗い場を載せときます。
多分昔はここからも地上に出られたと思われる階段は閉鎖されてました。
改札周りは古いけど普通の駅。芝山千代田駅からの分を清算してもらいました。
改札を出ると、手書きの案内図を発見。ここにある空港は第1ターミナルのことだろうか?
東成田駅に興味を持った紳士淑女のために、過去使用されていた頃の入場不可エリアの写真を見せてくれるという大サービスもしています。拝見したのですが、なんというか、その頃は成田空港利用したことないはずなのに物凄く懐かしい気持ちになりました。愛好家はぜひ行ってみて、ご覧になってほしい。
改札出ても一部入場不可エリアはあって、壁が設置されています。
多分、駅ができた頃には国内外のお客様の眼を楽しませただろう『曲水の宴』のレリーフ。
続いては、地上へ向かいます。階段は2か所。
まずは、改札から見て奥の方にある階段を上ってみます。
第五ゲート……?
どうやら昔は空港入るのにも検問が必要だったので、その時の名残のようです。現在は実質的な空港敷地内に入るための入口になっているのだそう。
階段があると思ったら草むらに続いていたのだけど、これはどこへ向かう用の道なのか……
歴史を感じる管理規約の立て看板が、建物の前に控えていらっしゃいます。
うろちょろと写真を撮っていたところ、ゲートにいらっしゃった守衛さんと目が合いました。
私「こんにちは。ゲートの向こうの写真を撮ってもいいですか?」
守衛さん「いいですよ(にこっ)」
思った以上にフレンドリーにご了承いただき、ゲートの向こう側にお邪魔します。
普通に道路だ……
ゲート周りの探索はこれくらいにしておいて、駅の中に戻ります。
続いては、『成田空港駅』だった頃にメインで使われていただろう階段へ。
青いラインのガラスが爽やかな駅舎。
外観。
お隣に建物があったので覗いてみたら、直轄警備犬の施設のご様子。こちらはビルの雰囲気が新しいぞ……!
本当だったらこの辺にあるはずのバス停も探しておくべきだったのですが、そろそろお腹が空いてきたので空港内へ移動することにしました。
この、ちょっと異空間感あふるる連絡通路を通っていきます。