16:20頃。
出雲空港の片隅で軽く絶望しておりました。
1日1本しかない玉造温泉(本日の目的地)行きのバスが、飛行機の遅延により乗れなかったのです。ちなみにタクシーを使うと6千円強かかりますし、そもそも空港前で待つタクシーは1台もおらず、配車手配が必要になります。
ちくしょう!!! と心の中で地団駄を踏みつつ、時刻表アプリで新たなルートを確認すると、一度松江駅まで出れば定期的に玉造温泉方面に向かう便が出ている事を知りました。慌ててバスチケットを購入し、今にも出そうなバスに飛び乗ります。
途中、宍道湖にかかる美しい夕焼けを眺めたりしつつ、17時少し前にバスは松江駅に到着。
時刻表アプリだと、20分ほどしたら次のバスに乗り換えができるはず……と思いながら、バスロータリーを見渡すと……
丁度よく、バスが来ました。
猛ダッシュして、乗ります。
夕闇が迫る中、窓にかじりついて外を眺めていたら、40分ぐらいで玉造温泉に到着しました。
今回のお宿は、姫神広場というバス停で降りてすぐ近く。
ゲストハウス型旅館とありますが、ベースは朝食付きの旅館です。夕食は周辺店舗でとるか、前日12時までに依頼すれば仕出し弁当を準備してくれます(要追加料金)。
今回のお部屋はコスト重視でドミトリーのお部屋を予約しました。
うん。お布団のスペースしかない。
自分で敷く気ままなスタイル。
ラウンジには何時でも飲める無料のお茶やお水があるし(コーヒーは1杯100円)、お風呂は混雑を避けるべく1度に3名までという制限はありますが源泉かけ流し(温度調整のため加水あり)。居心地もロケーションもとても良いお宿でした。
周辺には旅館が多く、夕食をとれそうな飲食店は少なめ。
しかもこの時期全国旅行支援の関係でお客さん多めなこともあり、お弁当を予約していましたので、受取時間を指定して、先に少し夜のお散歩してきました。
中央に流れる玉湯川の両サイドにお店やホテルが立ち並んでおります。橋の上から見た夜の風景が綺麗でした。
この辺りが名産の勾玉のデザインが配された勾玉橋。
川べりも歩けるようになっていたので、降りてみます。
足湯がありました(悲しいことにタイツを履いていたので、利用は断念)。
他にも神話の里らしく、あちらこちらに神話のワンシーンのオブジェやライトアップがありました。
こちらは『因幡の白兎』のオブジェ。
そして、ライトアップされるサメ(フカ)。
そして、こちらは『八岐大蛇退治』のオブジェ……さっきからちょくちょく小銭がお供えされてるんですが、これにいたっては刺さっていらっしゃる……
お散歩を楽しんでお宿へ帰ってきたところで、お夕飯のお弁当(税前:2,300円)を受け取り、ラウンジでいただきました(お味噌汁は自宅からフリーズドライを持参)。
全体的に美味しかったのですが、しれっと右上にあるローストビーフがしまね和牛使用とのこと。いい感じでサシが入っていて特に美味しかったです。
ご飯のあとはお風呂に行こうとしていたら、スタッフのおじ様が『銭太鼓』という出雲地方に伝わる伝統楽器を使って安来節を披露してくださると仰っていて、拝見することができました。
楽器を撮らせていただいたのですが、紅白の房がおめでたい色味で、めっちゃキラキラしていらっしゃる……中にお金が入っており、それを踊りながら鳴らすのです。
良いものを見させていただいた。嬉しいおもてなし! と満足した後でお風呂もいただいたのですが、こちらもふわっふわのすべすべになりました。
流石、玉造温泉……その昔、清少納言大先輩も『枕草子』に書き記しただけはある……