旅に出たいが口癖

路地裏とご飯に食いつきがちな旅好き人間が旅行後の備忘録に書くブログ。不定期更新です。

7/11-② マイクロツーリズムに則って海を見に行く話(勝浦~御宿)

 隣駅まで行きたかったのだけど、電車の本数が1本/hだと思い出させられた時点で、心は決まった。
 タクシーに乗ろう。
 とんだ贅沢だが、元々無理をする気はまるでない旅行だ。まぁ、自転車でどこまでも行くのには慣れているので、レンタサイクルを借りれたら田舎の一駅分ぐらいは走れそうかな……とは思っていたが、あいにく雨が降りそうだったとか、風が強かったのを理由にとっとと諦めた。
 駅のロータリーで客待ちをしているタクシーに近づくと、運転手さんがドアを開けてくれた。
 そういえば、タクシーってここ数年は海外旅行中しか使ってないな……と気が付く。そもそもその前にGrab(東南アジア版Uber)ばかり使っているので、ドアが自動で開くのは改めてちょっとびっくりした。
 海中公園まで、とお願いする。タクシーはすぐに海沿いの道を走りだした。海からくる風が気持ちいい。
 勝浦の辺りは道路が海沿いなのかと思ったらそういう訳ではないらしく、すぐに視界は海から緑に変わる。10分ほど走ったところで、タクシーは目的地に着いた(ちなみに運賃は2,000円ほどだった。なかなかなお値段だ)。

 

 そんなわけで、来たのがこちら。

www.katsuura.org

 海域公園の沖合にある、海中展望塔です。
 水深8mまで下がり、魚を観察することができます。
 ちなみに当日の状態はTwitterでも確認できるし、透視度不良だと割引料金になります。

  この日は残念ながら透視度不良、しかも吹き飛ばされそうな強風ではありましたが、入場可能でしたので料金を払い向かいます。

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 右側のトンネルから向かいます。

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 トンネルを抜けたら出迎えてくれる何とも言えないいい顔のハコフグさんたち。

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 専用通路を歩いていくのですが、両サイドの切り立った山の地層の見事なミルフィーユっぷりに思わず興奮する。

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 急に人工的なプール的なものが見えてきたのですが、これはイワシ用の生け簀として使ったらしい。

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 海の上に出ました。風が強いし波も荒い。

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 わくわく。

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 展望塔に着いたら、階段を下ります。

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 螺旋階段をぼんやり下ると……

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 水深8メートルの世界につきました。

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 窓の外は濁っていて、シルエットクイズになっていらっしゃる。

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 それでもわかるフグちゃんのシルエット。

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  餌を撒いているおかげで色々な魚が見れました。一周する度に海の外もあれこれ変わっているので、何周もしてしまうぐらい楽しい。海も澄んでいたらもっと楽しいに違いない。

 

 展望塔を満喫して入口に戻ったところ、駅に向かうバスが行ってしまったことに気づき、帰りもタクシーだと腹をくくったので、あわせてこちらにもお邪魔することにしました。

www2.chiba-muse.or.jp

 房総の海や自然について展示されている博物館です。入館の前に検温とアルコール消毒、何かあった時の連絡先を記載して中へ入りました。
 標本展示だけでなく、実際に生き物も水槽で飼われていてまじまじと見てしまいました。残念なのはコロナ影響で触れられる展示が全て使用不可になっていたこと。今後は博物館もこの辺りは対策や新しい展示方法を模索していくのが大変なのだろうな……と考えてしまいました。

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 このタイプのチーバ君は初めて見た。

 ぐるりと博物館も見たので、電車の時間を見計らって再びタクシーに乗って駅に戻ります。駅からは、電車に乗って1駅で本日の宿泊地である御宿(おんじゅく)に到着。
 そこからは徒歩で10分程度で……着きました。

www.sayanterrace.jp

 海の真横にある小さなリゾートホテルです。
 夏のハイシーズン前に夕・朝食付きのプランがあったので、予約しました。

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 お部屋はこんな感じ。
 施設自体は古さを感じますが、清掃は行き届いている印象。しばらく休業していたせいなのか、若干カビの臭いがしました。

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 窓の外がすぐ海なので、窓を全開にしておけば全く気にならなかったです。連日の雨で砂が重くなっていたからか、部屋の中まで吹き込んでくることもなかったですし。

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 部屋にもお風呂はありますが、大浴場も使えたので人が少ないうちに早めにお風呂に入り、どうどうと鳴いている海の声を聞きながら本を読んだりだらだらしている内にお夕飯の時間になりました。

 お夕飯はフレンチのフルコースです。この日のメニューはこんな感じでした。

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 松の実やレーズンの食感がアクセントな前菜のパテ・ド・カンパーニュとマーブルチーズ

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 サラダ代わりの海鮮のカルパッチョ

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 かぼちゃの冷製スープと丸々として可愛いパン

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 フレッシュトマトのクリームソースが爽やかな平目のパイ包み

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 玉ねぎ醤油のちょっと甘いソースがかかった牛ステーキ

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 そしてコーヒーとデザート

 ボリュームも凄かったですが、それよりも冷たい物は冷たく、温かい物はオーブンから出したばかりでは? と思うぐらいに熱々で出てきたので、すべて出来立ての美味しさを満喫させていただいた気持ちになりました。ごちそうさまでした。サーブしてくれたスタッフの方もフレンドリーで居心地よかったし、めっちゃ美味しかったです。

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 お夕飯後は部屋に戻って窓を開けたままテレビを見たり本を読んだり、もう一度お風呂に入ったり……と、とにかくのんびりしてから眠りました。最近こういう事をできる余裕がなくなっていたので、瞼を閉じたら凄く素直に眠ることができました。

 その日の深夜、ダイナミックになっていたらしい雷の存在を、目の裏でチカチカしている夢を見るなぁ……くらいにしか思わなかった程度には。